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暦年贈与と連年贈与 | 越谷 相続・遺言 相談室

暦年贈与とは、毎年一定額(110万円)までの贈与であれば贈与税かかからない課税制度「暦年課税」を活用し、毎年一定額の贈与を行い、相続財産を徐々に減らしていく方法です。

贈与税は、贈与を受ける者が毎年11日から1231日までの間に贈与された財産の合計額から基礎控除額である110万円を差し引いた残りの金額に対してかかります。

よって毎年1年間に取得した財産の合計額が110万円以下であれば贈与税を払う必要はなく、申告も不要となります。

この制度を利用し、毎年110万円までの財産を子や孫などに贈与し続け、本人が亡くなった時に相続税の対象となる財産を少しでも減らしていくことを目指すのが暦年贈与なのです。

毎年110万円が上限といっても、仮に子供2人に毎年それぞれ100万円づつ贈与し続けると、20年間で4,000万円の財産を無税で渡すことができるため、手軽で確実な方法といえるでしょう。

しかし、贈与の当事者の間では「毎年100万円の贈与をしている」ととらえていても、税務署から「最初から意図的に20年かけて2000万円づつの贈与をそれぞれの子供たちにしている」とみなされ、子供たちに2000万円全額に対する課税がされてしまうことがあります。

これが問題となる連年贈与というものなのです。

連年贈与とみなされないためには

先述のように、ある程度年数をかけて贈与をしていく場合、連年贈与認定を受けてしまうことは絶対に避けなければなりません。

そのためには下記のことを注意して、進める必要があります。

    ・贈与契約書を贈与のたびに作成する
    ・あえて110万円を超える贈与をして贈与税申告をするなどして、少額の贈与税を払っておく
    ・贈与をする際は現金で受け取るのではなく、受贈者名義の銀行預金に振込んでもらい記録として残るようにしておく
    ・毎年違う時期に、毎年違う金額、違う種類の財産で贈与を行う等、単発の贈与であることを強調する。
     

    相続税と贈与税の税率の差額を利用する

    より財産が多い方、贈与に年数をかけられない方は、年110万円の贈与では資産全体に対するインパクトが少ないと思われるかもしれません。

    年間110万円以上の贈与をする場合でも、相続が発生した場合の財産の価格に対する相続税の最高税率を導き出し、それに対し贈与税の実効税率が少なくなるよう計算して贈与にかける年数をどのくらいに設定するかを試算することもできます。

    もちろん、この場合には税理士の関与が不可欠であり、専門家としてのアドバイスを受けながら資産の内容、現金の有無、キャッシュフロー等を勘案して、実際の贈与額・贈与を行う年数等を個別に考えていかなくてはなりません。

    贈与税について詳しくお知りになりたい方は、当事務所で相続税・贈与税に強い税理士をご紹介させていただきますので、お気軽にお問い合わせください。

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